神栖市における医療システムの強化実績

病院全体およびコミュニティへの貢献

2008年より、医療崩壊の最前列である神栖市の医療の支援に、つくば総診かみすチームが診療を行いながら、医療システムの構築にも尽力してきました。
神栖済生会病院をこれまでの常勤医4名と非常勤医2名の合計6名で支え、2023年度には、済生会土合クリニックに非常勤医師1名を追加し、合計7名で筑波大学の臨床医による体制を維持してきました。
神栖の医療において、入院・外来医療、在宅医療提供体制を維持するとともに、救急および入院体制を充実させました。さらに在宅診療を進め、連携機能強化型在宅療養支援病院の施設認定を取得しました。ICTを駆使した多職種連携の仕組み作りにより、末期がん患者、神経難病患者、慢性閉塞性肺疾患等の慢性疾患により通院困難な高齢者、小児難病患者等、幅広い患者の診療に対応しています。また、保健・医療・福祉連携協議会を通じた普及・連携強化に取り組み、病院全体の機能維持に欠かせない感染対策や医療スタッフへの教育活動を行うなど、病院全体およびコミュニティへの貢献を果たしています。

医療システムの強化実績

医療体制の強化・維持

神栖市の地域医療を支えるため、2008年よりつくば総診かみすチームが中心となり、神栖済生会病院および済生会土合クリニックにて7~8名体制での診療を展開しています。総合診療医の強みを活かし、入院・外来・救急医療の基盤強化に加え、ICTを活用した多職種連携システムにより、急性期から慢性期まで幅広い診療に対応。さらに、保健・医療・福祉の連携強化や医療スタッフの教育支援を通じて、地域全体の医療の質の向上に取り組んでいます。

在宅医療の推進

私たちは在宅医療の質向上と連携強化のため、以下の取り組みを実施しています:
医療機関連携強化会議、ICTによる情報共有システムの運用、多職種向け在宅医療勉強会、 地域住民向け在宅医療勉強会、神栖在宅医療グランドカンファレンス(連携する訪問看護ステーションと訪問診療医による診療方針検討・意見交換会)

入院体制の拡充

主に緊急入院患者を対象とし、脳血管疾患、心血管系疾患、代謝・内分泌系疾患、感染症など幅広い疾患に対応しています。訪問診療を受けている患者の緊急入院やレスパイト入院にも柔軟に対応しています。
近年は他院からの緩和ケア依頼が増加傾向にあり、末期がん患者の疼痛緩和や療養環境調整を目的とした入院も多くなっています。また、当院病棟からの退院後も当科の訪問診療につなげるケースが増えており、これらの取り組みを通じて神栖済生会病院の地域包括ケアシステム構築に貢献しています。

緩和ケア外来

当地区における専門的緩和ケア外来の不在を背景に、在宅緩和ケアの知見を活かした外来を開設しました。近隣の地域中核病院や大学病院、三次医療機関から継続的な紹介を受け、外来・在宅での疼痛コントロール、意思決定支援、在宅看取りを実施することで、神栖地域における在宅緩和ケア提供機関として神栖済生会病院の役割と認知度が向上しています。

救急体制の強化

2013年度以降、鹿行地区では鹿島労災病院、土浦協同病院なめかた地域医療センターなど近隣の救急受け入れ休止や閉院に対応するため、入院・救急患者の対応も長年行ってきました。2021年度には救急科医師着任により日中の救急対応体制が強化され、夜間は総合診療科が全科当直を継続。多数の救急車を受け入れ、地域医療体制確保加算の施設基準達成に貢献。
2023年度も2次医療範囲内の患者に対応し、特に総合診療科では常勤専門医不在の呼吸器・代謝系疾患や高齢者複合疾患患者を担当。年間2,000台以上の救急車応需により、鹿行地域の救急医療機能維持に寄与しています。

新型コロナウイルス感染症への対応

当院はパンデミック期間中、発熱外来から全てのCOVID-19陽性者診療(中等症以下の入院、メディカルチェック)を休日含め担当しました。総診医師が、院内のInfection Control Doctorとして感染管理チームリーダーを務め、院内感染対策チームでは副委員長から委員長へと歴任し、院内対策と地域クラスター対応に貢献しました。2023年2月からは感染対策委員会委員長代行として新型コロナウイルス入院病床を確保し、多数の入院患者に対応。地域感染対策向上カンファレンスを主導し、感染災害対策合同訓練を実施。2023年度は委員長に就任し、地域病院間連携カンファレンスを年10回程度開催しています。