2016年度
筑波大学 地域医療教育学講座
事業報告書
目次
神栖済生会病院における診療実績
鹿行2次医療圏の医師数の現状について
神栖市のある鹿行地区は,人口10万人対医師数が,90.7人1)(全国平均244.9人2))と県内でも少ない地域である。
また,内科常勤医は神栖済生会病院でも少なく,非常勤で循環器内科,神経内科,甲状腺・内分泌外科,呼吸器内科などの医師が,曜日別に診療の支援に訪れている状況で,医師不足の現状は厳しい状態にある。
1.平成26年末の医師・歯科医師・薬剤師調査 2.平成26年厚生労働省データ
総合診療科
<平成21~27年度>
2009年年度より,医師不足地域における診療の充実および地域医療実習の効果的運営のため,毎週水曜日午前・午後に新たに内科総合診療外来を開設し,阪本医師が診療を開始した。
2010年度から神栖市による「神栖地域医療研修ステーション設置事業」が始まり,神栖済生会病院に同ステーションが設置され,横谷医師が水曜,木曜に診療を開始した。それに伴い阪本医師は,月曜・火曜の診療の担当となり,結果,月曜から木曜まで連続して当講座の2名の医師が総合診療科外来を担当することが出来るようになった。
2011年度は,上記の2名体制に加え,4月から翌年3月まで常勤(病棟・救急業務含む)として,筑波大学総合診療科から総合診療科医師を合計3名派遣して診療を担当した。
2012年度には,横谷医師が北茨城市立病院にも医療支援活動を行うことになり,従来の水曜1日,木曜半日の体制から木曜1日外来へと変更となった。新たに筑波大学総合診療科から週1日非常勤講師を派遣して,診療を担当した。
2013年度は,横谷医師が引き続き木曜1日外来を5月末日まで担当した。また,4月から9月末までは常勤(病棟・救急業務含む)として,10月から3月までは非常勤(週1日)として,筑波大学総合診療科から総合診療科医師を1名派遣して診療を担当した。
2014年度は,引き続き阪本医師による月曜・火曜の診療に加え,4月より非常勤として,水曜・木曜を筑波大学総合診療科から総合診療科医師1名を派遣し,月曜から木曜までの診療をカバーした。さらに10月からの半年間は,常勤(病棟・救急業務含む)を筑波大学総合診療科から総合診療科医師を1名派遣して,合計3名での診療を担当した。
2015年度は、引き続き阪本医師による月曜・火曜の診療に加え,筑波大学総合診療科から非常勤として、水曜・木曜の総合診療科医師1名の派遣を継続し,月曜から木曜までの診療をカバーした。さらに,筑波大学総合診療科から1名の総合診療科常勤医(病棟・救急業務含む)の派遣も継続し、合計3名での診療を担当した。
<平成28年度以降>
2016年度は、引き続き阪本医師による月曜・火曜の診療に加え,筑波大学総合診療科から非常勤として、水曜・木曜の総合診療科医師1名の派遣を継続し,月曜から木曜までの診療をカバーした。さらに,筑波大学総合診療科から1名の総合診療科常勤医(病棟・救急・在宅診療業務を含む)の派遣も継続し、合計3名での診療を担当した。
2013年度以降に生じた近隣病院の常勤医師の大幅減少により、当院でも通院患者を多く受け入れてきたが、さらに救急対応も積極的に受け入れている。また、2018年度以降に予定されている病院統廃合事業の準備にも協力している。
この総合診療科外来の特徴は,糖尿病や高血圧などの生活習慣病をはじめ,うつ病,認知症など日常診療でよく見られ,かつプライマリ・ケア上も重要と思われる疾患が,専門医資格を有する医師により質の高い診療が行われていることである。
また,指導教官が地域医療の現場において医学生に直接指導を行うことで,従来の大学内だけの教育では,地域医療に触れる機会のなかった医学生が,将来の医師像として考える機会を提供することが出来ている。
さらに,各臓器を超えた総合的な診療が行える医療機関が近隣にないことから,近隣医療機関からの紹介や評判で受診を希望する方も多く,これらの症例の中から,血液疾患,甲状腺・内分泌疾患,悪性腫瘍,うつ病を始めとする精神疾患などの疾患も見つかり,院内外の専門医と協同し,鹿行地区の医療を支えている。
耳鼻咽喉科
本講座開設前の状況
神栖市における耳鼻咽喉科常勤医は診療所にただ1人のみであり,他の診療科同様極めて少ないため,神栖済生会病院では以前より日本医科大学より派遣された医師により週2日間(月,木曜日),非常勤だが耳鼻咽喉科診療を行っていた。
本講座開設後の実績
<平成21~27年度>
平成21年(2009年)4月の講座開設により,本講座所属教員が耳鼻咽喉科医であることより,医師不足地域における診療の充実および地域医療実習の効果的運営のため,新たに毎週水曜日に耳鼻科外来を開設し診療と教育にあたっている。
この外来の特徴は,急性中耳炎や急性扁桃炎など,日常診療上よく見られ,かつプライマリ・ケア上も重要と思われる疾患を,指導教官が医学生に直接指導できることにある。
外来患者数は,本講座開設前の平成20年度(2008年度)が3536人だったのに対し,開設後の21年度(2009年度)が4290人,22年度(2010年度)が5286人と増加傾向にあった。
しかし23年度(2011年度)はそれまで医師を派遣してきた日本医科大学耳鼻咽喉科の事情により,4月からは木曜日が,8月からは月曜日が休診となり,当病院の耳鼻科外来は基本的には本講座の教員が行う毎週水曜日午前のみとなった。これにより患者が診察日に殺到し,十分な診療と学生指導が不可能となってしまった。
そこで診療と学生実習の質を維持するために,やむを得ず予約制の外来診療としたため,平成23年(2011年)外来患者数は1991人と減少した。
この状況を改善するため,平成24年度(2012年度)8月から筑波大学耳鼻咽喉科より派遣された医師によって月曜日1日外来枠(予約制)を新たに設け,本講座の教員と合わせ週1.5日の診療にあたり,24年度の外来患者数は2056人と若干増加した。平成25年(2013年)4月,新居葉子医師(H15年卒,日本耳鼻咽喉科学会認定専門医)が赴任し常勤医師となった。それに伴い,筑波大学耳鼻咽喉科から派遣された医師による月曜日の外来は平成25年3月末をもって終了し,新居医師が月・火・木・金曜日の各午前の外来を,本講座の教員が従前通り水曜日の外来を担当することとなり,週を通しての外来診療が可能となった。
これによって,急性扁頭炎や顔面麻痺などで入院を要する急性疾患への対応,腫瘍疑いへの生検や他院への紹介,入院患者に対する気管切開術などの外科的処置なども可能となり,診療内容が格段に充実し,平成25年度の外来患者数は3975人と著増した。
平成26年度は新居葉子医師が平成26年2月から10月までの産前産後休暇を取得することになり,同医師への負担軽減と休暇中の外来機能の維持を目的に,平成25年12月から平成26年11月までの1年間,新居医師が行っていた月曜日の外来を筑波大学耳鼻咽喉科から臨時に派遣された医師によって維持した。
したがって外来開設は本講座の教員が従前通り行っていた水曜日の外来と合わせ,平成26年2月から10月までは一時的に週2日(月・水曜日)の外来診療となり,平成26年度は患者数(2950人),診療機能ともに一時的に低下した。
さらに,隣接する鹿嶋市の小山記念病院耳鼻咽喉科の常勤医師2人(帝京大学より派遣)が平成26年9月から不在となったため,鹿行地域全体としての耳鼻咽喉科診療機能はさらに低下した。平成27年度は,平成26年11月からは新居医師が産前産後休暇より復帰し,週を通しての外来が再び可能となったことより,患者数は3833人と平成25年度とほぼ同様になった。
一方,鹿嶋市の小山記念病院耳鼻咽喉科外来は帝京大学からの常勤医派遣終了後も同大学からの非常勤医による外来診療のみ開設していたが,平成28年3月で終了することになった。これにより,それまで同病院で診療を受けていた患者からの診療依頼の問い合わせが多くなり,対応に苦慮することが多くなった。
<平成28年度以降>
新居医師と本講座の教員により安定した診療を行えることで医療の質および患者数も安定し,平成28年度の患者数は25年度と同様に3988人であった。特に医療の質に関しては,新居医師と教員の十分な意思疎通が保たれ,お互い疑問を持った症例を提示して討論することが多くなり,その結果,より質の高い診療を行えるようになった。
しかし鹿行地域は喉頭癌の重篤な呼吸困難患者が来院し即日救急搬送するなど耳鼻咽喉科診療の必要性は極めて高く,新居医師と本講座の教員が協力し,学生の教育も行いながら,限られた医療資源を最大限に活用して可能な限り診療に従事している。
乳幼児難聴専門外来
講座開設初年度の2009年9月に乳幼児難聴専門外来を新設し,乳幼児健診時の難聴疑いや言語発達遅滞疑い患者に対し,それまで鹿行地域で施行されていなかった聴性脳幹反応検査(ABR,保険診療点数670点)を実施している。
当初,紹介元の多くは乳児健康診断後の神栖市や千葉県北東部を含めた周辺医療機関であったが,最近は当外来の存在を知った両親の自主的な行動や,院内の小児科からの依頼による検査依頼が多くなってきている。
また新生児聴覚スクリーニング検査で要再検時の精査は,茨城県では日本耳鼻咽喉科学会推薦の県内4精密聴力検査機関で行うことになっていることを家族に説明した上で,どの施設にも通院が難しく神栖市内での検査を希望した場合に限り,例外として当外来で検査を施行している。
平成28年度に当外来を初診した乳幼児難聴疑いの患者数は19人で,うち新生児聴覚スクリーニング後の要精査児は16人,言語発達遅滞疑いが2人,小児科より精査依頼が1人であった。
今後も乳幼児の健全な言語発達のため,神栖市健康増進課で行われている乳幼児健診との緊密な連携が望まれる。
神栖済生会病院と鹿島労災病院の統合について
神栖市内の鹿島労災病院と神栖済生会病院は医師不足で厳しい経営が続くことから2病院を経営統合しつつ医療の質も担保すべきとする案があり,2016年8月には県医師会,両病院,県,市などの関係者でつくる2病院の再編統合協議会が発足した。
同協議会は平成28年度末までに3回の住民説明会を開くなどして協議を進めてきたが,その時点では統合後の新病院の構想は神栖済生会病院を増築し本院とする案が最有力である。しかし神栖市の今後の医療情勢に直結することであり,今後も経緯を注視する必要があると思われる。
地域医療教育
医学部5年生に対する実習
実施期間:2016年8月29日~2017年4月21日
実施人数:神栖市での地域クリニカル・クラークシップとして約90人が実習
実施概要:医学生約4人単位で,1週間の泊まり込み型での実習

野口優子さんと
実習スケジュール(一例)

*タクシーによる市内巡回見学(2015年度より新設)
神栖市到着後まず市の全体像を把握するため,実習第1日目の午後にタクシーを使い,同乗される神栖市健康増進課職員の方からの解説を聞きながら,鹿島臨海工業地帯,港公園,ピーマン栽培ハウス,波崎海水浴場,波崎漁港,特産物特売所など,市民の日常生活に密着した場所を巡り,この地域の特色や住民の生活環境を知り,健康問題の背景を考察した。




息栖神社にて

海水浴場にて
<市内巡回見学の感想の一部>
- この地域の歴史を聞いて,砂山しかなかった土地にこんなに大きな工業地帯が出来上がったことを知りびっくりした。
- ピーマンの集荷作業を行ったことで農家の人たちの苦労を理解し,さらに感謝できるようになった。
- 収益の高い商業店舗が多くまた企業経営者も多く住み住民の収入が多い半面,貧富の差も大きいような印象を受けた。
- 何の関わりもない自分たちに多くの人々が優しく接してくださったのが驚きだった。
- タクシーの運転手さんと話すこともこの地域を理解するのに役立った。
- 高齢者が多いかと思っていたが意外と若い人が多く,一般的な医師不足地域とは異なる印象を受けた。
- 神栖市内の住所の位置関係がわかり,その後の実習期間中で患者さんとの話題を早く掴めるようになったし,雑談もできるようになった。
- 温暖な気候であり住みやすく活気のある素敵な街だと感じ,印象がずいぶん変わり関心を持つようになった。どの地域でも好きになることで医療に関われると思うが,茨城の医療を支えるのは自分たちだと思えるようになった。
- 間近で見ることでその地域の問題点が見えてくるし,そうすることで適切な医療を提供できるのではと思った。
- 地方に求められる医師はその地方特有の健康問題にも留意すべきと考えた。
- 機会があれば将来神栖で働きたいと思うようになった。
- 滞在や巡回をすることで,つくば市や実家よりも神栖市に詳しくなれたし,神栖に住んだ時のイメージがわいた。
- 医療過疎地域の住民の思いを知ることができた。
- 地域医療を知るには,地域の人を知ることだというのが実感でした。
- 地域の医療情勢や求められている医療も知ることができた。
- 医師不足地域の生の声が聴けた。
- 病気を減らそうと努力する前にその地域を知ることの重要性を知った。
*外来実習
病院外来・診療所で,医学生自身で問診をとり,診察,評価,方針,カルテ記載までを行った。その後,医師の診療に同席し,ディスカッションを通して,よくある病気の診療に必要な知識・技術を学んだ。
*産業保健実習(2013年度より開設)
産業医,産業保健師,産業看護師に同行して,産業保健の現場経験を通して企業社員のヘルスプロモーションに関する理解を深めた。
実習協力医療機関:新日鐵住金株式会社鹿島製鐵所

医学生(右3人目)
<産業保健実習の感想>
- 実際の産業医の先生たちが活躍している現場を具体的に見ることが出来、病院とは異なる産業保健関連職種の役割や関わり方を学ぶことが出来た。
- 職場巡視やメンタルの問題を抱えた社員面談を見ることができ、産業医へのイメージが明確になった。
- 社員の健康対策は勤務体系や労働環境にも考慮した対応が求められているのが印象的だった。
- 製造業に従事する人々の高喫煙率を感じ,その対策や喫煙に由来する疾患の予防医学の重要性を再認識した。
- 大学の授業では知ることが出来なかった産業医の役割,守備範囲の広さ,産業保健の重要性を知ることができ,興味が湧いた。
- 産業医に対する具体的なイメージを持つ事ができ,そのキャリアパスを知ることができて進路選択の幅が広がった。将来の進路を考える上で必要な実習だと思う。
*神栖市内診療所実習(2010年度より新設)
実習に協力して下さる神栖市内の診療所を訪れ,神栖市民にさらに身近な医療を学んだ。
透析,漢方,往診,グループホームでの健康相談,小児予防接種,糖尿病教室など,それぞれの診療所には特徴があり,地域の人々や院長先生,スタッフの方たちと交流しながら,これらを神栖市内の診療所が行う意義を考える機会とした。
<2016年度実習協力医療機関(50音順)>

向山 由美先生(左)
向山 和彦先生(右2人目)
スタッフの方(右)

黄 恬瑩先生

鯉江 芳行先生
スタッフの方たち

城之内 宏至先生

二瓶雅代先生(前中央)と
スタッフの方たち
<診療所実習の感想>
- 患者さんとの距離がとても近く検査中にも優しい言葉をかけていて,一人一人の患者さんが納得されて帰っていく姿は大学病院も見習うべきと思った。
- 最先端の医療をしている大学病院とは異なるが,一部大学病院よりも高度な医療を提供しつつ地域や住民に寄り添った医療をし,地域に貢献しようとする意志をひしひしと感じ,先生の人間性に感動した。
- 医師として忘れがちな社会人としての基本的態度,接し方,患者さんとの信頼関係の構築方法を例を挙げてお教えくださった。
- 自分が開業を視野に入れていたので,開業までのキャリアパス,地域に貢献する方法,考え方など,具体的な話が聞けてとても参考になった。
- 高齢化社会の中で在宅診療の重要性がよくわかった。
- 医師不足の現状を実際に地域で診療をしている先生から直接聞いて,原因の深刻さを理解できた。
- 専門外の疾患に対する多くの知識や技術が必要なことを痛感したが,それらの知識をどうやって身につけてきたかという疑問にも答えてくださった。
- 将来茨城県で働きたい自分にとってモデルとなった。
- 医師不足地域ゆえに,疾患と関連のある基本的な生活習慣の指導をきちんとして重症化を防ぐ活動が重要であることを知った。
- 患者さんのことをよく知っている先生が,生活環境など配慮しながら,日常の相談も受けている姿が印象的だった。
- 限られた医療資源の中,コメディカルやクラークの方を増やし,無駄な検査をしないように工夫をしながら効率よく仕事をしていた。
*訪問看護実習
訪問看護師に同行して,在宅での看護業務に関する実習を行い,在宅でのケアに必要な知識・技術,配慮点などについて学んだ。
*訪問リハビリ実習
訪問理学療法士に同行して,リハビリの業務に関する実習を行い,在宅での自立促進や廃用症候群予防に必要なリハビリテーションの知識を学んだ。
*フィールドワーク(地域診断)実習(2013年度より新設)
この地域の医療問題に対して,何らかの提言をすることを目標にフィールドワークの視点を持って取り組む実習。実習期間に触れ合った医療スタッフや住民との交流,そして,この地域の町並みや風土について感じたことを通して,この地域で生活することの強みと弱みを考察した。そして,最終日の振り返りの際にグループ発表を行った。
*ヘルスプロモーション
地域の現場で,通院患者,小・中学生や住民,企業の社員を対象にした健康教室に協力して行った。一般の方の心へ届くような配慮点や地域住民と交流することで,医療に対する期待を肌で感じる機会を持った。
*住民体験実習(2010年度より開設)
地域の農家や商店などで1日仕事を手伝いながら,地元の人と交流した。その中で土地と人を知り,この地域や仕事ならではの健康ニーズをつかむことを目的とした。また,他業種の職場体験は,様々な人々とふれあう医師として,人を理解するための想像力の源とした。
※実習協力事業者:丸や 和菓子製造・販売・・・鹿島製菓株式会社(幸鹿堂,しゅくる・ふるーる)
<感想の一部>
- 住民目線で医療の問題を考えることができた。
- 病院の中での実習では理解できなかったことが理解できるようになった。
- ピーマンの収穫体験を通し,農家の人たちの苦労がよくわかった。
- 多職種の方の思いを知ることができた。
- 丸やの社長さんの人生訓がとてもためになった。
- 地域の特性と医療の関わり方を具体的なイメージを持てた。
- 皆さんが地域への貢献を真剣に考えていることを知った。
- 農家として働く方の目線に立てて,患者さんの生活背景を想像することの大切さを知った。
- 住民が求めている医療や医師について大きなヒントを得た。
- 人生経験を積むことでいろいろな人を理解につながることを教えてくださった。
- 世の中には様々な社会背景を持つ人がおり,その中で医師がどうあるべきかを考えさせられた。
- その地域の人がどんな産業に携わりそれを実際に体験することが,病気やけがなどを考える上で有意義だと実感した。
*調剤薬局実習(2014年度より開設)
神栖済生会病院の周囲に位置する3調剤薬局で様々な業務を体験し,地域における調剤薬局の役割,的確な処方箋の書き方,医師と地域薬局との緊密な連携の重要性などを学んだ。
<2016年度実習協力機関(50音順)>

飯島さやか様

鈴木 貴之様

スタッフの皆様と
<感想の一部>
- 小児科に興味があったので,小児に対する処方方法を詳しく教えてくださった。
- 疑義照会の意義,重要性やその方法を見られて大変参考になった。また,実際に困ってしまった疑義照会の処方箋を解説しながら詳しく見せていただいて,自分はこのようなことが無いようにしたいと思った。
- 一包化の業務を行って大変なことがよくわかった。
- 患者さんに薬剤をお渡ししているだけでなく,個々の患者さんとの対話を大切にし意思疎通を図って工夫をされていた。
- 病院と同様にその患者さんの背景を大切にしていることを知った。
- 調剤の介助をしながら,どの点に注意して処方すべきかがよくわかった。
- 薬局や薬剤師も少ないことが分かった。
- 高齢者に対する薬剤師の先生からのアプローチ方法をお教えくださった。
- 外来診療の最後に薬局に行くので,とても患者さんに近い存在だと知った。
*乳幼児健診
神栖市保健センターで,乳児の測定の介助を行いながら実習した。この実習を通して,乳児の正常発達や年齢相応の身長や体重に関する知識を学んだ。
*泊まり込み実習
1週間泊まり込み,地域住民の方と交流する機会を持つことで,医療への期待や不安を肌で感じ,また,周辺を実際に散策しながら医療面だけでなく生活環境にも親しみ,地域への理解を深めた。
*最終日の振り返り
毎週金曜夕方,大学でその週の学生全員が集まり,教員と共にこの週に学んだことを踏まえ,神栖も含めた地域医療の問題点や今後自らの果たすべき役割について,考えを共有し,深めた。
<実習全体の感想の一部>
- 滞在実習について
・内容が確立しスムーズでとても楽しい実習で,大変興味深く学ぶことができた。
・一度訪れた地域は職場として選択しやすいので,このような実習機会は重要と思う。今後の研修先を選ぶ上で助けになった。
・大学にいるだけでは知ることのできない地域の実情を知り、大学とは異なる医療を見て勉強になった。地域に焦点を当てた実習ができたので,貴重な体験だと思う。
・アットホームな宿泊先で居心地もとてもよかったし,その街に宿泊することは土地勘を生むのでとてもいいと思う。
・暮らしの中に溶けこみ,環境,人の温かさ,喫煙の多さなどの地域の雰囲気や実情を把握できるのはとても良かった。2週間の実習でもいいと思ったし,また来たい。
・地域の医療を支えるにはその地域のことをよく知り肌で感じることが重要と思った。
・病院,診療所,住民など様々な視点で見られたが,特に患者さんの目線から医療を考えることができたことはとても良かった。 - 巡回視察について(→7ページも参照)
・初日の市内巡回が様々な産業や歴史のことを聞けて最も役に立ったし,住民の方の神栖への愛を感じ,また自分も神栖に親しみと愛着を持った。 - 住民体験について(→11ページも参照)
・医療関係者以外の方からの話をたくさん聞けて良かった。
・住民体験は会話の幅が広がって,患者さんとの関係構築に役立った。
・人と人のつながりの大切さを学んだ。
・様々な人とかかわる重要性を知った。 - 医師不足について
・筑波大学の医学生として,茨城県の現状,地域の住民の生活,医療の役割を知ることができた。
・高税収,多い若年層,盛んな産業,住環境の良さがあるのに,なぜ医師不足になるのか最後まで理解できなかった。
・医師不足地域と言っても,地域によって抱えている問題が違っていて,求められるものが違うことがよくわかった。
・医師不足地域の具体的な悩みや対策を想像しやすくなり,将来の医師像を考えさせられた。
<学生から神栖市への提言の一部>
- 人々の健康に関して
・ただでさえ混雑している病院に軽症患者が行かないような市民へのヘルスリテラシー教育や,特に子供に対する健康教育を徹底する。
・単身赴任者の生活習慣病改善を狙い,地元の豊かな食材を利用した単身者向けのバランスのいい簡単な料理教室を開く,または宣伝する。
・生活習慣病のパンフを増刷し,健診に行った人へのご褒美を充実する。
・市の幹部が率先して禁煙し,それを市全体に広める。
・企業で働く人が多いので,産業医による従業員にヘルスプロモーションをする。 - 街造りについて
・何と言っても家族や若者が定着しやすい住環境の整備には鉄道,高速道路の充実だろう。
・観光地をきれいにし,大型商業施設,スポーツ,ラウンド1などのレジャー施設を充実する。
・観光スポットのアピールが足りないと思う。工業一帯の夜景スポット,ピーマンメンチカツ(マスタードつけたら美味しかった),風車,ドクターコトーのようなドラマやテレビのロケの宣伝はいいと思う。
・ご高齢の人にはデマンドタクシーを充実する。
・ゆるきゃらをもっと親しみやすいものにしてはどうか。 - 教育について
・豊富な資金を生かした奨学金制度をより充実させる。
・地元出身の医学生を輩出できるように,新たな進学高校を設立する。 - 医療体制について
・開業医を増やすための資金援助をする。
・千葉県側と医療圏を形成して、指導医を呼べる規模の拠点病院を新設する
・研修プログラムの整備が必要
・診療所の後継者引き継ぎを市が率先してもいいのでは。
・医師数を増加させるのではなく,医師しかできないことに集中するようなスタッフの充実が必要
医学部進学希望者のための高校生医学セミナー
茨城県 高校生のための医学セミナー(医師の学校訪問)

ヘルスプロモーション(健康教育・講演)
小・中学校対象 喫煙予防教室

住民対象 健康教室

アンケート結果(参加者60名のうち44名が回答)

<その理由を具体的に教えてください>
- 先生の話が上手でわかりやすかった。
- 健診結果票だけではわからない詳細を知ることができた。
- 今日説明を受けたことは、テレビを聞いて知っているつもりだったのですが、身についた。
- スライドを見ながら項目ごとに、わかりやすく説明して下さり、とても参考になった。
- 各自の質問に良く答えてくれた。
- スタッフの対応もよかった。
- 食事・運動の重要性を再確認できた。
- 健康になるために、何をすればよいかがわかった。

<その理由を具体的に教えてください>
【運動】
- 毎日、少しずつ運動をとりいれるようにしたい。
- 運動1,000歩増やす。食事・減塩生活に努める。
【食事】
- 塩分、油の摂り方等きをつけて生活していきたい。
- コレルテロール低下のため、果物を控える。
- 食事は気をつけているが、果物には無防備でとりすぎている傾向があった。
- 食事の量を加減する。
【運動・食事の両方】
- 食事・運動不足で、中性脂肪、肝臓、腎臓に悪影響を及ぼしていることを理解できた。
- 見える化することの重要性を実感
【その他】
- 関連することがあることが理解できた。
ご意見・ご感想をご自由にお聞かせください。
- わかりやすく非常によかった。
- 記憶に残ります。
- 何回聞いても良いと思う。そのたびにまた、考える。
- 健康寿命を延ばす。加齢減少の病的な加速を防ぐことの大事さがわかりました。
- 食事・運動がいかに大切かわかった。
- 従来より理解できました。
- もう少し時間が有るとよい。
※これらアンケート集計は,神栖市役所健康増進課松永陽子氏にご協力頂きました。この場をお借りして,お礼申し上げます。

小学校対象 食育教室

他職種教育 大学生対象(非常勤講師)

多職種教育 全国の医療職や医療系学生対象









研究業績,著作等
研 究

著作等


報道・取材
雑誌取材

